霊界通信 「悩み・トラブルを抱えている人たちに」悠々塾ホームへ

 悩み、トラブルの意味(概論)

あなた方が地上に生まれるにあたっては、必ず何らかの目的をもって地上へ赴きます。それは大きくふたつのこと、つまり、ひとつは自分の課題の解消(それ以前の人生で作ってしまったかげりの心や犯した過ち、至らなさに向き合い、それを乗り越えていくこと)であり、もうひとつは人々全体に対する貢献ということです。
かつての人生で作ってしまった心のかげりや犯した過ち、至らなさをカルマと言います。カルマの解消が生きる目的のひとつにあげられるということは、それが容易にはできないことだからです。しかも“カルマ”はたったひとつではありません。人と人との間にも作られています。つまりあなた方の人生には、さまざまな宿題が散りばめられていて、ひとつずつそれらを解いていかねばならないということなのです。
もちろんもうひとつの生きる目的である「人々への貢献」も忘れてはならず、それは与えられている能力、備わった力を発揮して“自分のため”でなく、人に喜びをもたらすため、人の役に立つために“働く”ということなのです。

自らのカルマに向き合うために“宿題”が散りばめられると伝えました。それが悩みであり、トラブルであり、また病なのです。見えないものが、あなた方に分かるよう、そしてその身で経験するよう形を成すのです。そしてそのなかで、心をくもらせることなく、自分だけのためでなく、何をどうすることがその状況のなかでは最もふさわしいことなのかを改めて学び直すのです。あるいは、その経験によって、味わう痛みや苦しみを、「同じ状況にある人への共感」につなげていくことで、多くの人の心を癒してもいけるのです。さらに場合によっては、かつての人生で自分が誰かに味わわせてしまった痛みや苦しみを自分が負うことでその埋め合わせとし、さらに、それによって人々への思いやりを深めることとしていくためのものもあります。

いずれの場合においても判断の鍵を握るのは「人としてどうあるべきか」ということであり、「人としての正しさを貫くこと」「人としての優しさを失わないこと」によって人と関わり、自分を見つめていかなければならないのです。
ひとつの困難を乗り越えても、また同じようなことが降りかかってきた時、大抵の人はため息をつき、心を沈ませます。「またか。」「どうして自分ばかりがこんな目にあうのか。」と。しかしそれは、本当にあなたが困難を乗り切る心の光を獲得できたかどうかの確認です。必ず導かれ、乗り越えられるとの信念をもって次なる一歩を踏み出すのです。
人としての正しさを貫き、優しさを失わずに課題を解消できればそれで終わりではありません。そこから先こそが、本来の生きる目的(貢献)に生きる人生の始まりであり、喜びの連鎖の始まりでもあります。人とともに喜びに生きることの幸せを実感しながら歩むのです。それまで経験したさまざまな事柄のうち、向き合ってきた悩みやトラブルこそが自分の力となったのだということをあなた方は知るでしょう。それがあったからこそ、自分はこうして喜びをもって生きられるのだと“分かる”のです。それが悩み、トラブルを抱えるもうひとつの“意味”なのです。ここでカルマの解消と全体への貢献ということは“ひとつ”に重なるのです。喜びと苦しみ、光とかげりが表裏一体だと言うのはまさにこのことなのです。
それぞれが抱える悩み・トラブルにどうか正面から向き合うように。逃げず、あきらめず、心を尽くして事に当たってください。そこには必ず“導き”と“援助”がもたらされます。